今回のゲストは、 松山市を拠点に活動するライター&編集者[ハタノエリ編集社]のハタノエリさん。
西日本新聞社の記者を経てフリーランスのライター&編集者となる。これまでの主な仕事に、松山市のフリーペーパー「暖暖松山」や田舎暮らし情報誌「TURNS」の編集・ライティングなどがある。デザイナーの井上真季さんと共に襟巻編集室(ERIMAKI inc.)を設立。
現在の活動
フリーランスのライター&編集者として『ハタノエリ編集社』の屋号で活動している。主な仕事は、インタビュー取材した記事をWEB・雑誌・書籍といった媒体へ提供している。愛媛の仕事が多いと思われがちだけど、割合的には全国の仕事が7割、愛媛が3割といったところ。
デザイナーの井上真季さんと共同で立ち上げた『襟巻編集室』では、ロゴやキャッチコピーから、プロダクト制作や空間プロデュースまで、自分たちが出来ることはなんでも提供している。
活動の経緯
宮崎県門川町出身、大学で熊本に進学。とにかく働きたくなかったので就職を避けて大学院に進学。ところが、女性の場合は大学院に進学すると就職先がなくて就活で落ちまくるという大誤算!
文系の自分を拾って貰える職種はマスコミしかないという分析が当たり、西日本新聞に就職を果たす。このとおり、新聞記者になりたくてなった訳ではないけれど、ハードな社会部に配属される。担当が警察と司法だったため、警察官の自宅を朝に夕に訪問しては煙たがられるツライ3年間を経験し、結婚を機に退社する。
専業主婦として8年ほど子育てをし、2014年に旦那さんの転勤で愛媛に引っ越す。子供が小学校に入ってからは無性に社会と繋がりたくなったため、飛び込みで松山の子育て支援センターに「何か仕事下さい!」とお願いに行った。すると、月1回の子育てコラムの仕事(ノーギャラ)を担当することになる。
特に書くことが好きで始めた仕事ではなかったけれど、”書くことしか出来なかった自分”が社会に繋がる方法が書くということだった。そうして始めたコラムに対して読者さんから頂いた感想がすごく嬉しく励みになった。
その後、再び旦那さんの転勤で岡山に引っ越し。岡山で 『ココホレジャパン』 という面白い会社があったので訪問し、またもや「仕事を下さい!」と飛び込みでお願いしたところ、仕事を貰えることになる。
同社が地域移住情報誌 『TRUNS』 の仕事を引き受けたタイミングと運良く重なり、編集者として最初の仕事でいきなり全国紙の編集を担当することになる。ただし重圧はすごく、同誌の仕事を担当した2年間は寝付けない日々を過ごした。
子供が愛媛を気に入っていたため、愛媛に戻り現在にいたる。
2046年に関する4つの質問
Q1. どこに住んでいたいですか?
「人生を終えていたい(イメージができない)」
Q2. 今の取組みがどうなっていたら良いですか?
「地獄でスナックのママ」
Q3. 最も理想的な世の中はどうなっていますか?
「マスクは付けなくて良い社会になっていて欲しい」
Q4. お迎えが来ました。死ぬ間際にひと言どうぞ!
「ありがとう。私をここで受け止めてくれたみなさま。」
2046に向けて
子供の時に描いていた将来の夢は特にないし、自分のことや未来にはあまり興味はない。書くことも特段好きなわけではないけれど、結果として生まれてくるもの、出来上がってくるものに関してはすごくワクワクする。良い物が出来たときには「ヨシ!」と思う。その瞬間のためにいま目の前にやってくる仕事に向き合い続けている。
そんな感じで仕事も人生も、先のことを考えて計画的に動くタイプではないので、2046年という未来のことはどうしてもイメージできない。
未来の自分の姿がイメージできないので、人生を終えていると仮定すればきっと地獄でスナックのママをしていると思う。それは、どちらかといえばネガティブな方に関心が向くタイプなので、「どうせなら天国より地獄を見てみたい」という気持ちと、話を聞くのが得意なので地獄の片隅で小さくスナックをしているのが性に合っていると思うから。
自分のことはイメージ出来ないけれど、子供が大きくなった先の未来を考えたときに、もっと今より自由な雰囲気になっていて欲しいと思う。
特にコロナ禍の社会になって、世の中は”ルールに従わないこと”への締め付けが厳しくなり、とても怖いことだと感じている。その1つの典型がマスクだけれど、本来は1人1人事情が違うはずなのに、いまはその事情を抜きにして「マスクをしていない」というだけで否定的な目で見られてしまう。世の中がただルールに従えば良いという空気の元に画一化していて、いとも簡単に「個人の自由」や「精神の自由」が否定されてしまった現状に危機感を覚えている。
***
くろだ の ひとこと
大きな笑いに包まれた今回の配信でしたが、リラックスして収録出来たのはハタノさんのお人柄のおかげ。終始朗らかな雰囲気のハタノさんでしたが、その中にしばしば芯の強さが垣間見えるタイミングもありました。
きっとハタノさんから感じるその魅力は、世間の常識的な価値観に縛られることなく、自分がどういう人間なのかをしっかりとご自身で把握されていて、ブレない軸を持たれているからなのでしょう。
世の中がいずれハタノさんの価値観に追いついていくのかな?…と感じる「一歩先を行く人」とお話をした印象でした。
●ハタノエリさん関連リンク
【facebook】
https://www.facebook.com/eri.hatano.96
Comments