今回のゲストは、 松山市を拠点に活動するフォトグラファー[Lily photo(リリーフォト)]の徳丸哲也さんです。
愛媛県でメジャーなマチボン、komachiといった雑誌の写真撮影や、ライターさんと組んでパンフレットの撮影などをされています。
(※本回の司会は岡山に代わって、どい書店の水本誠時が代役を務めています。)
現在の活動
倉庫を改修した写真スタジオを松山市東石井に構え、企業の広告写真から個人のブライダルフォトまで撮影している。
(※どのような写真を撮られているかは、配信の中で過去作品を見ながら解説されているので、動画をご覧下さい。)
活動の経緯
旧久万町出身。高校で松山南高等学校砥部分校のデザイン科に進学(ただし授業を抜け出してよく川で泳いでいた)。京都造形芸術大学のグラフィックデザイン専攻に進んで、引き続きデザインの道を歩む。
大学では全国から実力ある人たちが集まっていたため、周囲の学生の画力やデザイン力に圧倒される。埋没してしまわないように当時は目立つことばかりを考えており、とある活動により学内で有名になる(何をしたか文字に起こすのは無粋なため本編動画をご覧下さい)。
卒業後は京都でバイトの掛け持ちやバンドなどをして10年ほど過ごしたが、父親が体調を崩したことをきっかけに、家の手伝いや親の面倒をみるため地元愛媛に帰る。生活が落ち着いてからハローワークで職を探すとフォトスタジオがカメラマンを募集しており、そこに採用されたことで写真の仕事が始まる。
10年ほどフォトスタジオで働いた後で独立し、Lily photoを設立。名前の由来はリリーフランキーさんへの憧れによる。当初は自宅兼事務所から小さくスタートし、その後スタッフが一人増えたため家賃2万のボロボロのアパートに事務所を移す。2年前に倉庫を改修したいまのスタジオへ移転し現在に至る。
2046年に関する4つの質問
Q1. どこに住んでいたいですか?
「沖縄」
Q2. 今の取組みがどうなっていたら良いですか?
「広島と京都にLily photoの支店が出来ている」
Q3. 最も理想的な世の中はどうなっていますか?
「アナログの時代になっていたら良い」
Q4. お迎えが来ました。死ぬ間際にひと言どうぞ!
「なんでー!まだ死にたくない!」
2046に向けて
2046年には69歳。その頃には大学時代住んでいた京都と、奥さんの実家がある広島にLily photo支店を設立し、肌が合う沖縄を拠点にしながら生活したい。
自分の人生設計では、40代はがむしゃらに働き50代で人生のピークを迎える予定。その頃には映画を撮りたいと思っている。映画は父が好きだったため、子供の頃から様々なジャンルの映画を見ていてその影響。フィクションが好きで、架空の作り話の世界観に見ている人が浸れる感覚が心地よい。
実は写真に関しても、仕事とは別で個人的に撮っている写真は”2つの世界”をいつも考えている。目に見えている世界とは別のもう一つの世界に自分が居て、そこからこちら側を覗いている感じで撮っている。自分の中にはその”もうひとつの世界”のはっきりとした具体的なイメージがある。(※アフタートークで写真を見ながら語られたそのイメージは、まさに対比する世界を1枚の写真に表現されていて見事でした。なぜそのような写真を撮るに至ったかも語られましたが、そういう話が聴けるのもアフタートークゆえの楽しみです♪)
写真はデジタルのものを液晶で見るのと、紙に印刷されたものを見るのとでは全然違う。自分は紙に印刷された写真の方が好きであり、過去にはそういう時代も確かにあったので、アナログなものが主流になる時代がまた来ていたら良いなと思う。
これまでフォトグラファーとして転機になる写真を度々撮ることが出来たが、その『転機にになる写真』を見逃さないようにしないと次に繋がらないと実感している。
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水本誠時 の ひとこと
僕のあまりにも強い出演要望を受けてくださった徳丸さんに本当に感謝です! 徳丸さんの写真が大好きで個人的にカップルフォトをお願いするほどですが、今回のお話を聞いてからだと撮ってもらった写真がさらに魅力的にみえます…!!
「写真は文学。言葉で言い表せないから写真がある」
「写真を撮るときにその人の人生に加わった気分で、静かにシャッターを待つ」
「写真という撮られた枠の外にこそうまみがある」 など、
写真家として勉強になる発言がとてもありました。人生の節目節目にゆっくり見返したいような、そんなステキな空間と時間がそこにはありました。徳丸さん、本当にありがとうございました。
くろだ の ひとこと
僕が高三で一眼レフを買った時はまだフィルムカメラの時代でした。それからデジカメが普及し、続いてスマホが普及し、誰もが写真を日々大量に撮影できる時代になりました。いまはSNSのタイムラインに美しい写真もカッコイイ写真も毎日滝のように流れてきます。そんな環境に慣れていつのまにやら、写真を撮る側だった自分ですらも1枚1枚の写真に意識を向けることなく、雑に見流していることに気付かされました。
丁寧に撮られた写真を丁寧に見られる自分でありたいなと、目に見えない別の世界まで写し撮る徳丸さんの写真と、その写真に込められた想いを伺って改めて思いました。
●徳丸哲也さん関連リンク
【instagram(個人)】
https://www.instagram.com/tetsuya_tokumaru/?utm_medium=copy_link
【instagram(Lily photo)】
https://www.instagram.com/lily_photo_2016/?utm_medium=copy_link
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