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  • 執筆者の写真福田百貨店 黒田

第44回_岩瀬敬吾さん[ミュージシャン]

更新日:2021年4月28日



今回のゲストは、 横浜を拠点に活動しているミュージシャンの岩瀬敬吾さんです。


元「19(ジューク)」の岩瀬敬吾さんと聞けば、当時の音楽と共に青春時代を思い出す人も多いことでしょう。現在は全国各地を回りながらライブハウスや個人のお店など身近な距離でファンに音楽を届けています。2015年に結成した「NORSU TRIO(ノロッストリオ)」によるトリオでのライブ活動もされています。




現在の活動


フリーになって今年で節目となる10年目。独立した当初からずっと全国をツアーで回る生活を続けて来られたそうです。いま曲を作る上で目指している方向性がありますか?と尋ねると、一つの体験談を話して下さいました。


全国をツアーで回っていると、各地方で「○○っぽい」や「○○風」といった感じでうまくポジションを獲得しているミュージシャンに出会うことも多いそうです。それはそれでセンスが良いということにはなるのですが、「ただし”オリジナル”ではない」と岩瀬さんは言います。たまに誰にも理解されないような音楽をやっている子たちに会うととても感銘を受け、「その子たちのように曲を作りたい」と思われるそうです。


「曲を書くときは自分にしか出てこないようなものを探すようにしている。」と岩瀬さんは言います。


もし音楽を”商業”と考えるなら、例えばバークリー音楽大学が編み出した音楽の方程式などを追求し、流行る音楽を作る方向で徹底するべきだと考えられているそう。ただ岩瀬さんの気持ちがそこに向かわないのは、「自分は感情的な想いのままの部分を無くしたくないと思っているのかな…」とのこと。「昔から作りたいモノを作ろうとする姿勢は一貫してブレていない」と、ご自身の音楽へのスタンスを客観的に分析されていました。




活動の経緯


小中学生の頃から音楽が好きで、当時は流行の音楽をラジオで聴いていたそうです。本格的にギターを弾き始めたのは高校2年生からというので驚きです。卒業後は上京して音楽の専門学校に通われるのですが、当時はミュージシャンとしてデビューする夢などを特に抱いていた訳ではなく、むしろ上京した一番の理由は「宛がわれるだけ」という田舎の狭い環境を抜け出して「自分の価値観と合う人を探せる環境に身を置きたい」との思いが強く、将来については”無計画”だったそうです。


そのため、1998年にフォークデュオ「19」としてメジャーデビューすることになったのも広島時代に一緒に音楽をしていた岡平健治さんと、再び東京で組んで音楽をすることになったことが一番大きかったそうです。有名になってからは、1日3時間しか寝られない超多忙な生活を送り、”取材”と”レコーディング”という二色の繰り返しが3年間続いたと言います。その後2002年にソロとなり、2011年からはフリーとして組織に属することなく活動を始めて今に至っています。





2046年に関する4つの質問


Q1. どこに住んでいたいですか?

「神奈川県の愛甲郡愛川町に住んでみたいなぁ」

Q2. 今の取組みがどうなっていたら良いですか?

「子供たちの未来に対して我慢させることがなければいいな」


Q3. 最も理想的な世の中はどうなっていますか?

「人の物を盗んだら謝れる世の中だったらいいな」

Q4. お迎えが来ました。死ぬ間際にひと言どうぞ!

「最後のエネルギーで僅かに動かせる部分を使ってサインを出したい」



2046に向けて


未来の話をする中で、お子さんたちの子育てと”個性”について触れる話が印象的でした。

「子供たちは個性の塊なのでなるべく大人になるまでなくさないようにしてあげたい。」

「個性こそが生きる道だと思わせてあげたい」

「それ(個性)を守るための手立ては教えたいしそれが教育だと思っている」

といった感じです。


前半パートの話がまるで伏線のように後半パートで回収されて行く話が幾つかありました。まるで曲の歌詞のような岩瀬さん独特の言い回しや比喩表現もあり、中途半端に文章で説明するよりも岩瀬さんの言葉を直接聴いて貰った方がニュアンスが正しく伝わるのではないかと思います。ぜひ感心を抱かれた方には動画の視聴をお勧めします。




おかやま の ひとこと


どこか不思議な語り口の岩瀬さん。どこか訝しげで、儚げな雰囲気も感じとれる配信となった。ただ、素直な気持ちや真っ直ぐさのようなものも根底にあり、岩瀬敬吾の魅力のひとつなのではと感じた。


この配信を前に「19」の時代の楽曲を聴き込んだ。配信中の会話には家族への愛情が滲み出ているようにも感じ、少年から親への岩瀬さんの半生を垣間見たような配信にもなった。


人にたくさんの感動を与えてきたであろう、その声は、とても深く、心地よかった。



くろだ の ひとこと


「個性こそが生きる道」というお話や、「自分にしか出てこないようなものを探す」というお話は、ミュージシャンである岩瀬さんがオリジナリティの大切さを実感されているからこその言葉だと思いました。


そしてそれは、個性の重要性が謳われるこれからの時代において、きっとアーティストやクリエイターといった業種の人だけに留まらず、多くの人にとって人生を切り開く基本的な考え方になるのではないかと思いました。




関連サイト


ライブ情報

※2021年5月3日(月・祝)『岩瀬敬吾×KEEWOライブin福田百貨店』を開催します。詳細は福田百貨店HPよりご確認下さい↓↓↓
https://fukuda100.com/210503_keigo-keewo.html 
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